このレビューはネタバレを含みます
めちゃくちゃよかった。
とにかく美しかった。
建築美にも興味が湧いた。
アフターヤンのストーリーや世界観が刺さったから見てみたけど、当たりだった。
映像美、集音技術、ストーリー、インテリアなど、素敵だった。
静謐で、洗練されてる感じがする。
アフターヤンでも、寝たきりの家族との向き合い方みたいなことをテーマ掲げられてて、共通してた。
本編では何故父と息子が仲違いしてるのかについては深掘りされてなかったけど、たぶんここから本人が向き合っていくんだろうなと思えた。
逆に、語られなかったのは、本人に向き合う意思がなかったから？
一瞬だけ本音が見えたシーンは、「父は何もしてくれなかったのに」って言ったところかな。
カサンドラは巣立つ時が来て良かったと思った。
自分の将来について考える時期に、母親の更生にかかりきりだったんだろうな。
それでも親子愛し合ってて、側から見たら共依存で。
ジンはカサンドラといる時、徹底して大人であり続けたように見えた。
カサンドラにとっては、自分の気持ちに向き合ういいきっかけにもなってた。
きっとこの子は、何が好きとかどんなふうに好きとか表現してこなかった・できない環境で育ってきた子なんだろうなと思った。
お金とか親の健康や恋人とかたくさん心配なことがあるけど、変に大人にならず子供のまま無邪気に羽ばたいてほしいと思ったし、未来は明るいと感じた。
ゲイルのタバコ事情めちゃくちゃかわいかった。推せる。
カサンドラとジンが車にもたれながらタバコ吸って過去の話するシーン、好きやったな……
ドライブマイカーを思い出した。
カサンドラはジンの言い回しを茶化して話を逸らそうとしてて、そんなに簡単に掘り返せる過去ではないんだなと思った。
ジンは「親なんかええから自分の好きなことやり」って感じの考えで、ここがカサンドラど食い違うのが印象的だった。
終盤のツアーで、ジンが父と同じ場所に立って庭を眺めてるの、感慨深かった。
やっぱり通じるものがあるのかな。
冒頭でエレノアが父を見つけれてたのに対して、終盤ではカサンドラがジンを見つけられなかったの、意味があるんだろうな。
あと、エレノアとツアー回った時は初回だったからか結構興味持ってるように見えたけど、カサンドラと回ってる時は流してた気がする。
カサンドラの話を聞いてあげてるような感じ。
終始圧倒的な建築美だった。
親子の関係性を描いた話なんだろうな。
