ももん

ヒットマン:インポッシブルのももんのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

車椅子でありながら工夫してスタイリッシュに暗殺を遂行するアクション或いはブラックコメディかと邦題とジャケで思った口だが全然違った。

障害者と健常者のリアルを描きつつ非日常の犯罪者や暗殺を絡めておそらく労働の割に安値で暗殺を請け負って健常者に近い肉体を取り戻し好きな女性とよりを戻したい障害者歴3年の元消防士でハードボイルド髭もじゃ中年と
先天性っぽい障害者の2人の若者、特に離婚した父親のお金で手術して歩ける様になるのを忌避してる障害児の自分を捨てたっぽい父に複雑な思いを持つゾリにフォーカスを当てた物語。

障害者は可哀想とか善良だとかひたむきだとか弱者だとか色々な漠然としたイメージに反するリアルなやけっぱち具合や若者特有の思考など現実に即した面が多く見応えあった。そう言った社会派なテーマが制作者の主張したい点だと感じた。障害者の自我や尊厳と周囲の陳腐な善意の描写もあり医療従事者でありちょっとした障害を持つ自分としては押さえておいてくれてGJだった。

ラストに暗殺を繰り返した中年はやはり雇い主に捨てられて殺される結末になるが、生き足掻きリベンジを果たす。その際にゾリが雇い主にトドメを刺し初めての殺人を経験し、また仲間意識や友情を感じていただろう中年の死を受けて心境の変化が起き手術に踏み切る。

更に中年と、自分を捨てた父親を何処か重ねていた事が視聴者に明かされ父にも和解の手紙と中年をモデルにした車椅子の暗殺者という自作のコミックブックを父をモデルにしたと偽り同封する。

もう1人の若者でコミックブックの共作者は、やや脇役感があるが、女性を意識して制汗スプレーの様なものを頻繁に周囲に迷惑になる程利用してるのが制汗スプレーの類の匂いや環境の事を考えるとかなり嫌いな自分としてはうわぁ嫌。と感じてしまった。
ももん

ももん