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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のぉゅのレビュー・感想・評価

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2022年 鑑賞 22-145-17
NHK BSプレミアム にて
「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」等のスティーヴン・スピルバーグ監督による、ベトナム戦争を分析・記録したアメリカ国防総省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の内容を暴露したワシントン・ポストの、キャサリン・グラハム(メリル・ストリープ さん)とベン・ブラッドリー(トム・ハンクスさん)の 2人のジャーナリストの実話を映画化した社会派サスペンスドラマ作品。
私ごときがスコアを付けるのは烏滸がましいと感じる熱量だったため、スコアは遠慮させていただきます。

ー 日本も見習うべきジャーナリストたちの姿 ー
観る作品間違えた?戦争が始まり...

どうしても最高機密文書って頭になりがちなタイトルだが、そうじゃなくて、あくまでそれはきっかけに過ぎず、ワシントンポスト社の内部の話なんだと気づいた。どこでも会議シーンは必要なんだとも感じた。あと、規模は縮小されているし、社会的でもないが、日本のBS社の●●砲で、S社がそれ以上のスクープを狙おうみたいな構図に遠からずってこと?

“汚い戦争はごめんだ! 政治ではなく正義のために戦った お前たちの汚いなどごめんだ! 世界が知っていることを認めない大統領のため 今日も誰かが命を落とす”
NYタイムズに機密文書を載せられたことからの焦りで、自分らも残りの文書を探して載せるべきと言うベンと、友人を追い詰めたくない理由と、残りの文書を入手することは犯罪行為と拒否するキャサリンの対立...

デスクに謎の女性... 「あなた偉い人?」、荷物を置いて一目散に走って出て行く女性... 文書の一部が持ち込まれたようで、至急掲載しようと躍起になるポスト紙一行だが... またもやタイムズ紙が... だが...

“明日の大ニュースをつかんだわよ 大統領はタイムズに差止め命令を求めたそうよ”
先走るベンに釘を刺したキャサリン。そして、証券取引所に赴き、株式を公開するも、ベンとバグディキアン(ボブ・オデンカークさん)が不穏な行動を...

“ケネディとジョンソン共に付き合った夫婦はあなたと夫だけ 新聞社のオーナーだ そうだろ 政治家とマスコミは信頼で結ばれ晩餐会でジョークを言い合った 戦争が継続中なのに”
“ケネディを取材対象として見たことはない 友達と思っていた 僕の過ちだ 彼はそれを知っていた 両方はダメだ 友人か記者か選ばないとそこが重要 政治家と親しく葉巻を吸う日々は去った”
キャサリンとベンは似た境遇だが、いつからか選んだ道が変わった。あの機密文書をキッカケに...

ポスト紙に大量の●●が... 400ページ以上あるが、順番通りじゃない●●を10時間で解読... なんか凄くワクワクな気分。

“いくら考えてもどうしても分からない なぜこんなことを? 私たちに嘘をついたなんて あなたは嘘を重ねた 息子は無事に帰還したけど あなたが行かせた 勝てないと知りながら何年もの間私や友人の息子たちを戦地に送った”
“間違っていた あなたの調査文書が示している”
キャサリンのいう「とても重要な決定」とは?法律上の問題、電話での討論、報道の自由、助言は「自分ならしない」、あと2時間、タイムズの動き、ベンの妻トニー(サラ・ポールソンさん)のキャサリンへの賞賛の言葉とベンの背中を押す言葉...

キャサリンと彼女の娘ラリー(アリソン・ブリーさん)との会話もベン夫婦の会話同様、私の心に刺さる。ベンがキャサリンの決断の重さを実感した会話のシーンも。

“新聞の使命はすなわち優れた取材と記事 違った? 新聞は国民の繁栄と報道の自由のために尽くすべきである”
印字される新聞。ここのシーン最高!「父の会社でも 夫の会社でもない 私の会社」と言い切るキャサリンにスカッとしたし、その後の「寝ます」も最高!「戦争中における政府の機密漏洩」という罪は成立するのか...?

当たり前を長年継続するのは簡単そうで難しい。音楽や漫画などのジャンルでも、一発ドーンと当てても、次作が必ず当たるとは限らない!当たり前にすることさえ難しいのに、彼はそれをSFやモンスター、冒険モノ、ヒューマンドラマなど様々なジャンルやって見せ、かつ継続中!それがスピルバーグ監督。まさに凄さを見せつけられた作品だった。

「私はポストが好きだった 本当よ 何よりも愛するからこそ失敗したくない」

「政府の顔色を見ろと言うならポストはもう消滅したも同じだ」
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