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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のmocmoのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 前半は人間関係が少し分かりづらく、慣れてくるまで時間がかかったものの、最後まで掲載か非掲載か分からずドキドキした。法に照らしてリスクが大きいと知りながら、それでもより重要な人権のためにGOサインを出す勇気……自分だったら日和ってしまって無理だと思う。

 ああもあからさまに女性が軽んじられて無視される描写は当時のリアルかもしれないがなんとも悲しい。それでも立ち向かうキャサリンを無言で送り出し迎える女性たちの姿が印象に残る。
 ワシントンポスト社で裁判の結果を知らせる電話を受け取ったのが女性社員で、しかし一番重要な勝訴の報せは男性社員が(全く悪気なくも)横入りして奪ってしまうシーンは、この映画の男女差別の縮図のようでその瞬間はとても残念な思いがした。しかしその直後に女性社員が判事の言葉を伝え、他の社員が再度彼女の声に耳を傾けるシーンが続いたことで、差別が軽減されていく未来を暗示しているようで良かった。

 面白おかしいシーンはさほど多くないが、子供の作ったレモネードが"インフレで"倍の値段になった上に爆売れしているのはちょっとかなり面白かった。
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