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蜘蛛の巣を払う女のNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

2022/06/05鑑賞。66点。

〈見所〉
・鼻がグロテスクすぎる🥸

〈あらすじ・ネタバレあり〉
現在のスウェーデン・ストックホルム。
背中にドラゴンのタトゥーを彫った女ハッカーのリスベットは、法やモラルを無視してやりたい放題の権力者を標的にし、私的制裁を加えていた。

リスベットの前にバルデルという男が現れ、「自身が開発した暗号解読プログラムがアメリカ・NSAに奪われた。取り返してほしい」と依頼を受ける。
プログラムを使えば世界中の核兵器にアクセスでき、好きなタイミングで好きな場所に核攻撃ができる。

リスベットは、NSAのサーバーをハッキングしてプログラムを奪還することに成功。
だが、プログラムを管理するNSA職員・ニーダムは、プログラムの転送先がストックホルムであることを突き止める。

プログラムを狙うのは、リスベットとNSAだけではなかった。ロシアンマフィアもまた、プログラムを手に入れるため、暗殺者を放つ。
暗殺者たちはリスベットの自宅を襲ってプログラムを奪うと、爆破する。
間一髪で命拾いしたリスベットは、警察の追跡を交わした後、老舗出版社の【ミレニアム社】の記者で友人のミカエルに助けを求める。

リスベットは、暗殺者の1人の額に蜘蛛のタトゥーがあったことをミカエルに伝える。
ストックホルムを拠点とする犯罪組織【スパイターズ】の構成員・ホルツェルが、蜘蛛のタトゥーの男だと突き止めるミカエル。
さらに調べていくと、【スパイダーズ】の上部組織がロシアンマフィアであると判明する。

リスベットの亡き父・ザラは、スウェーデンの裏社会にも影響力を持つロシアンマフィアの最高幹部だった過去がある。
※ザラについては、【ミレニアム2 火と戯れる女】で詳細が語られている

リスベットには双子の妹・カミラがいて、幼い頃一緒に育った。サディストの父親は姉妹を日常的に虐待しており、リスベットはカミラと一緒に逃げようとした。だが父親を恐れるカミラは、リスベットと逃げずに家に残ったのだった。
そしてそのカミラは成長して、現在はロシアンマフィアのボスに君臨していた。

一方バルデルは、プログラムの受け渡し場所にリスベットが来なかったことから、彼女が裏切ったと誤解する。
バルデルは、「リスベットにプログラム奪還の依頼をした」とスウェーデン公安警察の副局長・グラーネに通報し、身柄を保護される。と同時に、リスベットは当局から追われる身となる。

バルデルが保護されているアパートのすぐ近くに宿を借りたリスベットは、バルデルとその息子・アウグストの安全を見守ることに。
だがホルツェルも、父子の居場所を見つける。ホルツェルは、父子を助けに来たリスベットに注射を打って体の自由を奪うと、彼女に銃を握らせてバルデルを射殺させる。
その後ホルツェルは、アウグストを連れ去る。

なんとか体の自由を得たリスベットは、ホルツェルとアウグストの乗る車をハッキングすると急停車させる。追いついたリスベットはアウグストを連れて隠れ家に向かうが、その道中赤い服のブロンド女性と目が合う。
リスベットは気付いていた・・・彼女こそが妹・カミラだと。

リスベットはバルデル殺害、アウグスト誘拐の罪で指名手配される。
隠れ家の住所を受け取ったミカエルは、リスベットとアウグストと落ち合う。
プログラムを起動させるには、アウグストだけが知っているパスワードが必要だと判明する。
アウグストはサヴァン症候群を患っており、同時に数学の天才でもあった。
暗号解読プログラムは、アウグストの数学の能力を応用して作られたものだったのだ。

時を同じくして、ストックホルムに着いたNSAのニーダムは、リスベットを追跡する過程で【スパイダーズ】やバルデル殺害について知る。
ストックホルムで諜報活動を行なった容疑でニーダムが空港の留置所に送られたと知ったリスベットは、彼を脱走させる。

アウグストを母親が暮らすサンフランシスコまで安全に送り届けるため、ニーダムを利用することに決めたリスベット。
アメリカのために働いた挙句、最期は殺されたバルデルに同情したニーダムは、アウグストを送り届けることに同意する。

しかし隠れ家が見つかってしまい、アウグストは【スパイダーズ】に拉致される。
【スパイダーズ】に捕まったリスベットとミカエル。皮肉なことにリスベットとカミラの姉妹が再会を果たし、そして言葉を交わす瞬間となった。
リスベットとミカエルはなんとか逃げ切るが、ミカエルは公安警察に逮捕される。

リスベットは、【スパイダーズ】のアジトを見つけ出して潜入するが再び捕まってしまう。
公安警察のグラーネ副局長が、ミカエルを連れてアジトにやってくる。
実は、大国にプログラムが渡っては悪用されると考えたグラーネが、プログラムを手に入れるため【スパイダーズ】と組んでいたのだった。
アウグストは、リスベットとミカエルを守るためにプログラムを起動させるパスワードを明かす。

カミラはグラーネを裏切って殺害。
ミカエルは【スパイダーズ】に監禁され、リスベットはカミラがかつて父親から受けた虐待を再現される。
そこに何者かが狙撃をして【スパイダーズ】を1人1人殺していく。狙撃手はニーダムだった。
プログラムの入ったラップトップを持って車で逃げるカミラ。
山道を猛スピードで走る中、同じく狙撃を逃れたホルツェルが道の端っこから飛び出してきたため彼に衝突して事故を起こす。ホルツェルは即死。
大破した車から脱出したカミラだが、追いついてきたリスベットと対峙。
カミラは、「なぜ迎えに来てくれなかったの?助けに来てくれなかったの?」と姉に問う。
「父親を選んだのはあなた。マフィアになることを選んだのもあなた」。

リスベットの答えに納得と絶望をしたカミラは、ラップトップを置いて断崖絶壁から飛び降り自殺を図る。
目の前で妹を失ったリスベットは、プログラムを破棄する。
ニーダムは回収したラップトップを開くと、「全てバルデルが願ったこと」という文字だけが浮かび上がっていた。
「分かってる・・・」ニーダムはそう呟く。
プログラムを取り返すためではなく、アウグストを救うためにニーダムは手を貸したのだった。

ミカエルは、今回の一件については記事にしないことに決める。
ニーダムは約束通り、アウグストをサンフランシスコにまで送り、母親と再会させる。
遠くから母子の再会を見届けたリスベットは、バイクを走らせる。
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