TaiRa

メリー・ゴー・ラウンドのTaiRaのレビュー・感想・評価

メリー・ゴー・ラウンド(1981年製作の映画)
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リヴェットとしては失敗作らしいが、ヘンテコ映画作家の失敗と成功のラインが分かり辛い。

女に呼び出された元恋人と妹が、それぞれホテルへやって来るが女がいないので探す、というゴドー的な不条理探索ゲーム映画なのかと思ったら、あっさり女は出てくる。と思ったら女が誘拐されて、二人とも陰謀の中に引きずり込まれ犯罪映画的世界に。出てくる奴らが見た目はともかく、言動が犯罪映画の典型キャラクターみたいで、そのチープさが魅力。マクガフィンに無理矢理な大仕掛けとか悪女とか。アンニュイなマリア・シュナイダーの魅力も映ってる。やっぱ異常な世界にポツンと迷い込んだ感じが似合っちゃう。もう20代後半くらいだったと思うが、あどけない少女に見える。本人的には色々大変な時期だったみたいだが。マリアとジョー・ダレッサンドロの関係がめっちゃ悪くなっちゃったんで話の展開も変えたっぽい。二人がバラバラに行動し出すキッカケとかぬるっとしてた。夢の中の逃走劇みたいなとこはその時点でマリアが降板してたので別の女優がやってる。そういうとこもチグハグで変な映画になってる。シーンの合間をジョン・サーマンのサックスとバール・フィリップスのコントラバスによる演奏シーンで繋ぐという意味不明さは最高。とりあえず持つから。
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