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パレードのhayatoのレビュー・感想・評価

パレード(2010年製作の映画)
3.7
原作未読。
前から気になっていてやっと鑑賞出来た。
作中の雰囲気も含め個人的にとても好き。

「みんなが楽しく過ごせるチャットルームのような」ルームシェアをして暮らしている男女4人+1人の生活や人間模様が淡々と映し出されていて、映画を観ているというよりも、まるで彼らの日常を覗き見しているような感覚だった。

人は誰しも多かれ少なかれ秘密を抱えて生きているということ。けれどその秘密は彼らにとってそれ程大きなことではなく、ただ自分たちが気に入っている生活を守れればそれでいいという登場人物たちの利己的な姿勢が怖かった。一種の同調圧力。

キャストもみんな良くて、特にサトルを演じた金髪姿の林遣都が最高だった。狂気性と子供のような無邪気さが内在している治安の悪い役柄の林遣都大好きすぎる。

物語の序盤から通り魔のことは示唆されるけど、まさかあんな結末に持っていくなんて想像もしていなかったから愕然とした。
ラストの藤原竜也と4人の表情が忘れられない。

吉田修一の原作小説も読んでみたい。
個人的にドストライクな作品だった。
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