クシーくん

Mr.Boo!天才とおバカのクシーくんのレビュー・感想・評価

Mr.Boo!天才とおバカ(1975年製作の映画)
2.7
日本でMr.BOOシリーズとしてまとめられた作品の内、「ギャンブル大将」から「アヒルの警備保障」までを一通りみたが、本作が一番微妙な出来。マイケル・ホイはどちらかと言えばサミュエルの相棒色が強く万事控えめ、ギャグ的にもまだ自分の個性を活かしきれていない感が強い。次回作でハジける為の実験的作品と捉えて良いかもしれない。当時の香港映画界では興行収入がタワーリング・インフェルノに次いで2位だったとのことだが、これが…?よほどギャグに飢えていたのか香港人。

精神病院をネタにしている為、本邦公開されなかったという曰くつきの作品として有名だが、単純に半斤八両ほど面白くなかったからではとしか思えない。
「半斤八両」から「摩登保鑣」まで共通している、当時の香港を感じさせてくれるロケや舞台装置も本作では極めて乏しい。一応病院→ホテル→海という具合にあちこち移動しているのだが、絵的にも寂しいシークエンスが多すぎる。唯一良かったのは精神病院で何故か患者を相手に看護師のサミュエルがコンサートを開く所。まあサミュエルの歌に大分助けられている気もするが。
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