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グラウンドブレイク 都市壊滅のtheocatsのレビュー・感想・評価

3.9
ネタバレ
実話ベース、大地震がれきからの救出劇

1988年アルメニアで起きた大地震とがれきからの生存者救出劇、それに絡めたヒューマンドラマを描いた作品。

導入部からすべて後半への伏線となっており、なかなかのベタで臭い人間ドラマが展開されることになる。

石造りの街並みが地震であれよあれよと崩される場面はCGによるものとはいえかなりの迫力。その後のがれき状態の再現はCGではなく実物のようだったが、一体どうやって構築したのか目を丸くする。
※本当に地震で崩れたがれきの街をロケに使ったんじゃないかと思えるほど。

がれきの山からの死人搬出や生存者救出も迫真性があり目を瞠らされた。
つまりは手抜かりのない大仕事を監督以下製作陣がやってのけたのは間違いないだろう。

死と生存が巻き起こす人間の悲喜両様のドラマもベタベタの浪花節。過去の確執や誤解・すれ違いが全て解消・昇華される構成は臭すぎるが充分胸を打つ演出。文句なんてありません。

火事場泥棒を働くクズ連中も悲劇構築のための重要なパーツ。そのクズ連中の逮捕をサラッと画中に挿み、地震後4日目にして赤ちゃん生存の鳴き声を聞き今まさに救出しようとする場面でエンドという〆方もいい感じでしたね。

エンドテーマの哀切な調子が余韻として残る。

3.9の四つ星
002011
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