TakahisaHarada

ライフ・イットセルフ 未来に続く物語のTakahisaHaradaのレビュー・感想・評価

3.5
「ラブ・アゲイン」の脚本家が監督、脚本を務めた作品。アメリカとスペインの2家族をそれぞれ4世代に渡って描いていて、運命的な交わりも描かれる人生賛歌的な作品。

冒頭から第四の壁破りまくりだったり時系列が色々なところに飛んだり信頼できない語り手だと言って何が本当なのか分からない描写が続いたり(サミュエル・L・ジャクソン笑った)、めちゃくちゃ変なことばっかしてる作品…と思いながら観ていた。
やっと真相が見えてきたと思った矢先の第1章ラストの展開は驚き。

引き続き第四の壁は破ってくるけど、変わった演出多めなのはウィルがメインの第1章だけで、以降はわりと普通。ずっと第1章のような演出が続いたらさすがにお腹いっぱいになってそうなので良かったけど、ゴンザレス家を描いた3章4章は省略多めで、第1章との対比であっさりすぎるとも思ってしまった。

作中世代を超えて色々な人物が出てくる中で、特にディランとおじいちゃんの関係が微笑ましくて良かった。「おじいちゃんも死ぬの?」のシーンを何回もやり直すの笑った。
話が広がりすぎてとっ散らかった感はあったけど、複雑な家庭(どちらもあの事故が原因)で育ったディランとロドリゴが運命的に出会って家族になる選択をして、子どもを4人も授かったことから、深い悲しみも世代を超えて喜びに変わることがあるということを描いてたのかな。家族を形作って血が繋がっていくことの素晴らしさも感じて、毛色は違うけど「未来のミライ」を観たときの感覚に近かった。