ナミモト

アネットのナミモトのレビュー・感想・評価

アネット(2021年製作の映画)
4.2
最高でした…。
まさに愛の大渦…。
現代版ロック・オペラ・ミュージカル。
いろんな意味で重要な作品。現代版グリム童話でもあるかな。

スパークスのアルバムを映画化した、とのことです。パンフレットでも度々触れられていましたが、『ファントム・オブ・パラダイス』を観た時以来のワクワク感でした。「ファントム・オブ…』はオペラ座の怪人のロック要素をもっとバリバリに際立たせたロック・ミュージカルでしたけれどね。

ファンタジーとも虚構ともつかない、あわいが破綻なく、まとめ上げられていた、と感じます。

パンフの黒沢清監督へのインタビュー、ナイス人選です。黒沢清も、あちら側とこちら側のあわい(間、淡い)が薄いベール一枚で隔りながらも連なりあっている…その世界観。レオス・カラックスにも通じるあわいだなぁと思います。抽象的な森の舞台セットの奥にリアルな森が続いてあるシーンは象徴的ですね。

たぶん、しばらくは、頭の中でリピートします。あっという間の鑑賞でした。いや、また観たい…。
レオス・カラックス監督作品は、恥ずかしながら、まだ『ポンヌフの恋人』しか観れていないので、過去作をこれから集中して観ます。
ナミモト

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