カラックスの世界に引き込まれた。
映像と音楽と肉体の美しさ。
アダム・ドライバーと、若かりしドニ・ラヴァンが重なった。
強くてしなやかな肉体。
コメディと危うさ。
相手を深く愛し求めていたのに、深く愛されることから逃げたくなる。
そして深淵を覗いてしまう。
あなたは誰も愛せない。
これが、カラックスがアネットに言わせたかった、アネットに言われたかった言葉なのか。
カラックスから見えている世界を垣間見る。
オープニングからエンドロールまで、『映画』というものの素晴らしさを感じる。
ゴダールを彷彿とさせた。