御大レオス・カラックス監督のダーク・ファンタジー的ミュージカル映画を見逃すわけにはいかんぜよ……という思いで終了間際に駆け込みウォッチ！
徹頭徹尾、普通に面白かったです(笑)
『ホーリー・モーターズ』同様にメタ的な物語＆構造と、ニーチェの名言「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいている」と、アダム・ドライバー＆マリオン・コティヤールの熱演と、SPARKSの音楽と、四谷怪談的なホラーテイストと、人形劇とが見事に組み合わさった刺激的な映画体験でした。
(以下、クライマックスシーンに触れます↓)
冒頭で「カラックス監督の隣にいる若い女は誰？」と思ったが、調べたらどうやら実の娘さんだったそうで……なるほど、クライマックスシーンでのアネットちゃん人形の人間への変身(＝両親から所有物扱いされていた娘が一人の人間であることに気づく的な意味合いだよね…)を踏まえると、ちゃんと「父と娘の物語」という前フリになっていたというね。
(さらに、『ポーラX』主演女優でカラックス監督のパートナーだったカテリーナ・ゴルベワが2011年に44歳の若さで亡くなっているから、本作もまたカラックス監督自身の実人生がベースになっているってことだよね…)
自分の人生を映画にして撮り続けるカラックス監督……いつまでもお元気で！さらなる新作を楽しみにしております!!
