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リバーズ・エッジの8のネタバレレビュー・内容・結末

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

実写化(しかも時代が変わってからの)ってどうなんだろうと思ってたけど、面白い…(ただポスターダサすぎるどうにかして)

「結局死ぬし結局苦しいんだぞ」って現実突きつけられる感じ、重いストーリーだけど、こういうの苦手だけど、 構成が上手くて引き込まれるし、岡崎京子の世界観に守られてる

基本的に「何も感じない」ハルナを好きな、傷だらけの登場人物たち
人の心の闇まで請け負ってたらお互い辛いだけ。引っ張られない、地に足のついたハルナがみんな好きなんだろうなあとか思った
でもインタビューのシーンでハルナ自身も「私って生きてないと思う」「変わらないから。プラスチックなんかと同じ」って言うように、そんな自分を俯瞰して距離をとってて、それは健全な状態じゃなくて
だから山田に「俺は生きてる若草さんが好きだよ」って言われて泣いてしまったシーン…
どんな生き方をしてたらこの話が思いつくんだろう

二階堂ふみはじめキャストみんな目がぐりっと大きくて、岡崎京子の絵柄そのままみたい、みーーんなCUTiE系、だけど明らかに田島さんだけOlive少女

田島さんベレー帽だし、山田くんのビジュアルからしてこれは…と思ってたけどやっぱり「私小沢くんが好きで、元フリッパーズ・ギターの」^_^
岡崎京子の漫画はリアルだな〜ちゃんとその当時を前線で生きてた人の漫画、少女の妄想としての少女漫画じゃなく
私この時代生きてたらボーダーT着てベレー帽被っちゃってる気がして恥ずかしい

上杉柊平が演技上手くて驚いたなあ

エンディングのアルペジオで現実の岡崎京子と小沢健二のストーリーになるのもいいよね…リバーズエッジが描かれた90年代からの歳月を感じる歌詞
監督が狙ったかはさておき、ハルナと山田の友情に重ねちゃう構成で、原作では感じられない(であろう)映画の世界から出る、現実に引き戻されるあの独特の感傷にも浸れてすごく良かった

原作も早く読もう
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