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夜の浜辺でひとりのeyeのネタバレレビュー・内容・結末

夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

『夜の浜辺でひとり』(2017)

"覚悟しかない"

これは映画の
キャッチコピーだけど

"強い決心を持って
前へ歩き出す人"

に向けられてる
メッセージでもある

ホン・サンス監督が描く
「人はなぜ生きるのか?」
をより深く追求してる映画

"それから"もそうだけど
実生活からの派生で
ある種自虐的な表現が描かれてる

映画はなんともない
日常生活を映して
その現実が抽象的にさえ思える

映画は2部構成になっていて

1章
監督との不倫騒動から距離を置き
ドイツへ先輩ジヨンに会いにいく

女優への復帰よりも

"私らしく生きる"

自身の生き方を再確認してる

1章ラストは
流れてる気持ちを
忠実に表すように

何が真実か
分からない様を映してる

2章
友人達との会話から
女優への復帰を考えてること
海外へ移住するか葛藤するように
描かれている

登場人物の些細な会話から
感情の錯綜が起きて

愛について語る

キム・ミニ演じる
女優ヨンヒの発言に

突然ハッとさせられる展開になる

物語終盤
ひとり浜辺を訪れて
砂浜に横たわるヨンヒは

永い夢を見る

それは

女優へ復帰する想い

そして

自身が不倫した"監督との決別"

夢という幻想の中で
繊細だけど大胆に気持ちを動かす

今を生きること

自分で決めること

そして

もう待ち人をすることもなく

一歩踏み出すこと

自分の意思を確認する方法は
色々あるんだろうけど

この手法カッコいい

ホン・サンス劇団の1人
クォン・ヘヒョも
深い味わいの演技で素晴らしい

そこに流れる空気と
繊細な感情の揺れ動き
自然の映像美

叙情的な映画撮る
ホン・サンス監督に脱帽でした。。
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