TakayukiMonji

1945年の精神のTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

1945年の精神(2013年製作の映画)
4.0
ケン・ローチの政治的思想の源流に迫るようなドキュメンタリー作品。戦争終結後の1945年、保守党が大敗し、労働党政権が誕生。大掛かりな社会保障政策の裏にあった人々の思いをインタビューなどで振り返るシンプルな構成。
あの時のSpiritとは何だったのか。
ケン・ローチは社会主義と資本主義という単純な構図だけでない、頼りあって生きていくマインド、”共に働く”という当時のコミュニティ思想を説いている。
コミュニティがないから、現代は逆にコミュニティという言葉を多用するが、本当はそこに中身がない。彼の映画で常に一貫しているメッセージ、その先にある政治思想がはっきりと感じられる作品。
なぜ、これを現代に取り上げるのか。1945年に公益のために動いた思想を振り返り、敬意を払い、現在の状況に活かすべきだというのが監督のメッセージ。
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