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団鬼六 薔薇地獄のにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

団鬼六 薔薇地獄(1980年製作の映画)
3.9
昨日から日活じゃないやつばかり観てたから、西村昭五郎×桂千穂、プロデューサー海野義幸、助監督菅野隆、撮影森勝ってのでめっちゃ安心感。しかしやっつけ仕事っぽい雑なSMと雑なストーリー展開。麻吹淳子はきれいだけどウェディングドレスが似合わない。赤い縄は似合いすぎる。せっかく写真家が主人公なんだからもっとまじめに芸術への探究心とか描けばいいんだけどなんだかよくわからない安っぽい復讐譚で、耽美さゼロ、適当に縛ったり鞭で打ったりカンチョー(といっても何かをぶっとい注射器で注入してるだけでその後どうなったのかはよくわからない)したりするパッションのないSMで、西村昭五郎×桂千穂だから耽美とか求めてもしょうがないかーと思ってたら、主人公の写真家が「こんなのただの拷問じゃないか、嗜虐の愉しみも何もないじゃないかっ!」って至極真っ当なツッコミを入れて吹いた。そこから一気に面白くなって、ちらっと安っぽメロドラマに転換しかかった瞬間突如乱入するキチガイ妻、お遊びみたいな雑なSMからガチなエンタメに転化して笑いが止まらない。この終盤の面白さを際立たせるための前半のやる気なさだったのね!さすが西村昭五郎×桂千穂よ。全員キチガイ化してなんちゅう多幸感。薔薇地獄どころかめっちゃエデン。そうそうこれが嗜虐の愉しみってやつよ。鞭で愛を語り合うのよ。何言ってんだ私。あー面白かった!やっぱり桂千穂大好き!!
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