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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2のrensaurusのレビュー・感想・評価

3.8
風呂敷をきちんと畳みつつ、主要キャラをどんどん死なせるシビアさを見せる、気の引き締まった作品。さらに、シリーズのメインテーマは「死を受け入れること」であることが浮かび上がり、これまた児童文学にしては気合いが入り過ぎている。

今作ではネビルやモリーなど、窮地に思わぬ活躍を見せる展開で驚かされる。愛情や守るべきもののために真価を発揮する展開はベタだけどアツい。

完結まで見届け、振り返ってみると、断片的にしか印象に残っておらず、一作一作を全編通して思い出せる作品が無い上に、ちょっと時間が経ったら忘れているだろうなという予感さえ覚えてしまう今シリーズへの印象は何なのだろう。

とはいえ、独創的な魔法と、思春期真っ只中の登場人物によるリアルな人間模様のギャップが効いている作風は魅力的だし、8作品劇場公開し、完結させたという絶大なブランド力は確かに感じられ、ちゃっかり楽しめる作品であることを再確認。
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