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レッド・ノーズ・デイ・アクチュアリー(原題)のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.3
ジュリエット(演:キーラ・ナイトレイ)が夫のピーター(演:キウェテル・イジョフォー)とテレビを観ていると、ドアベルが鳴る。ドアを開けるとマーク(演:アンドリュー・リンカーン)がおり、13年前と同じように『きよしこの夜』を流しつつキュー・カード(英語版)を掲げてメッセージを伝え始め、ジュリエットはレッド・ノーズ・デイ(英語版)の寄付金集めだと嘘をつく。
ふたりは互いの近況を確認し、マークが、13年前に冗談で結婚すると息巻いていたケイト・モス(本人役)と結婚していたことが分かる。

レッド・ノーズ・デイの前日、5年ぶりに英国首相に返り咲いたデイヴィッド(演:ヒュー・グラント)は、ダウニング街10番地でラジオを聴きながら踊り、誤って階段から転落する。痛みに悶えるデイヴィッドを、かつて官邸で働いていた妻のナタリー(演:マルティン・マカッチョン)が笑いながら叱る。
画面は彼の聴いていたドレイクの『ホットライン・ブリング』を流していたラジオ局に切り替わり、DJのマイキー(演:マーカス・ブリグストック(英語版))がゲストのビリー・マック(演:ビル・ナイ)にインタビューしている。ビリー・マックはZZトップの『ギミー・オール・ユア・ラヴィン(英語版)』のカバー版を出したばかりで、チャリティ番組の宣伝に来たはずが、リリースは発売間近な自伝のためだと語る。語り口が健在なビリー・マックだが、前作後にマネージャーのジョーが心筋梗塞で亡くなっていたことが明かされる。

ルーファス(演:ローワン・アトキンソン)は小売店で働いており、客の購入したレッド・ノーズを包装しようとするが、相変わらず手つきがまどろっこしく、会計を待つ人々が外まで連なって長蛇の列を成している。
子どもたちを迎えに行く車中で、ジェイミー(演:コリン・ファース)とオーレリア(演:ルシア・モニス(英語版))は出会いの日を思い返している。子どもたちを迎えた後、オーレリアはポルトガル語で4人目の子どもを授かったことを伝える。

テムズ川を望むベンチに座っていたダニエル(演:リーアム・ニーソン)は、息子サム(演:トーマス・ブロディ=サングスター)の急な帰国を出迎える。26歳になったサムはニューヨークで暮らしており、暫く連絡を寄越さなかった彼のことをダニエルは心配していた。そんな父に、サムはニューヨークで再会したジョアンナ(演:オリヴィア・オルソン)との結婚を申し出る。

レッド・ノーズ・デイ当日、前夜の怪我で腕を吊って現れたデイヴィッドは、記者会見に臨み、世の中には難題も溢れていて、14年前とは状況も異なっていると認める。一方で、困難の中にも必ず素晴らしいことは見つかると述べ、レッド・ノーズ・デイのような行事を通し、人々は愛を実感するのだと話す。

映画の最後にはコミック・リリーフ(英語版)の支援を受けた人々の映像や、撮影前に再会したキャストの様子、そして彼らがレッド・ノーズを付ける様子などが流れる。

チャリティー番組「レッド・ノーズ・デイ」の特別番組として製作。

アラン・リックマンを前作でイラつかせたローワン・アトキンソンの丁寧過ぎる包装、ジェイミーとオーレリアの言葉の壁を超えたラブラブぶりなどは、変わらない。
ヒュー・グラントのスピーチは、至高。
「ラブ・アクチュアリー」のファンのための同窓会的な短編映画。
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