たな会No02

蜂の巣の子供たちのたな会No02のレビュー・感想・評価

蜂の巣の子供たち(1948年製作の映画)
4.5
ラピュタ阿佐ヶ谷「戦後独立プロ映画のあゆみ」にて。

ソフト化されておらず、なかなか観る機会がない作品です。ソフト化は難しいでしょうが、名作と誉れ高い作品なので観られる機会が増えると良いと思います。

戦災孤児の話です。清水宏自身が戦災孤児を引き取っていたようで、その孤児たちが孤児役で出演してます。戦争で親を亡くし、行く宛のない孤児たちが復員兵と出会い、働いて食べるということを学びながらお互いの信頼が強くなっていく姿を描きます。働くことはよいことですが、勉強がね、と復員兵が言うシーンはもどかしさを覚えます。学校の授業を覗いて校庭の砂でかけ算をするところも切なかったです。何より冒頭で「この子たちに心当たりはありませんか」と呼びかけている字幕に衝撃を受けました。その後の子供たちのゆくえが気になります。