モカ

ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間〈スペシャル・エクステンデッド・エディション〉のモカのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

劇場公開版の方は昔からコレクターズボックスが手元にあるから、もうディスクが擦り切れるほど観てるが、スペシャル・エクステンデッド・エディション(SEE)は久しぶりに観賞。

ただでさえ長い映画で全体を把握するだけでも一苦労なのに、未公開シーンが各所に点在しているため、普通に観てるだけでは追加映像だと気付かない事もしばしば。
良い機会なので劇場公開版と比較し、自分用に未公開映像の追加要素を時系列ごとにざっくりと整理。

『旅の仲間』の追加シーンはおよそ30分。
合わせて本編208分の長編だが、SEEの中では最も短く簡素な作り。物語も仲間が一丸となって進行するタイプのシンプルな構成のゆえあって、他と比べると話を飲み込みやすい。





⚠️以下、ネタバレ⚠️





『旅の仲間』


【プロローグ】

◾イシルドゥアの末路
物語冒頭、指輪を手にしたイシルドゥアの最期がより明確に描かれている。



【ホビット庄】

◾ホビットについて
ホビットの里であるシャイアの場面。ホビットがどのような種族なのか簡単に説明される。語り手はビルボ。なごやかなシーンである。

◾ビルボの誕生日会
誕生日会中にビルボとフロドのやり取りが追加。ビルボがフロドの事をどう思っているかがビルボの口から直接語られる。

◾緑竜館にて
ホビット衆が酒場で過ごすひととき。メリーとピピンが意気揚々と歌う。



【旅立ち】

◾去りゆくエルフたち
踊る子馬亭へ向かうフロドとサム。途中、中つ国を出ていくエルフの一行とすれ違う。

◾アラゴルンの詩
裂け谷へ向かう道中、夜間に休息を取る一行。その際アラゴルンが一人パイプをふかしながらエルフと人間の恋詩を口ずさむ。

◾石になった3体のトロル
アモン・スールでの戦闘後、映画『ホビット』でビルボたちが戦ったトロルの石像がわずかに映される。



【裂け谷】

◾折れたる剣
折れたナルシルの剣の前にて、「ようこそゴンドールの人」と、アラゴルンがボロミアへ声を掛ける場面が追加。

◾エルロンドの会議
裂け谷での会議中、指輪に魅せられたボロミアをガンダルフが黒の言葉で牽制する。


─DVD版ではここからディスク2─


◾ギルラインの想い
エルロンドの会議後、アラゴルンとエルロンド卿がアラゴルンの母ギルラインの墓前で会話をする。

◾旅の仲間
裂け谷から旅立つ際、旅の仲間の様子が詳しく描かれている。
普段は険しい表情のアラゴルンが、恋人アルウェンへほほえみを送っている様子が印象的である。



【モリアの坑道】

※細かなシーンが複数追加
・フロドに改めて指輪への注意を促す
・坑道の扉を開ける際に苦戦する
・ミスリルの価値について語る
など多数。



【エルフの森】

※細かなシーンが複数追加
ハルディアと出会った際にやや長めの会話シーンが挿入されている。その後カラス・ガラゾンと呼ばれるエルフの領土へ踏み入るが、細かい場面が多いため以下の一点以外は全て省略。

◾ガラドリエルからの贈り物
旅の食料となるレンバスを初め、『二つの塔』でフロドが岩に擬態したエルフのマントや、『王の帰還』でシェロブ戦に使用したエアレンディルの光など、旅に役立つ品々をガラドリエルから受け取る場面が詳しく描写されている。

フロド→エアレンディルの光
サム→ヒスラインのロープ(ゴラムに使用した物)
メリーとピピン→ノルドールの短剣
レゴラス→ガラズリムの弓
アラゴルンは特に何も受け取らないが、ギムリは少し変わった物を所望している(映画版と原作とでは各々の品目が異なる)。





いずれも貴重な映像だが、ガラドリエルからの贈り物以外はその後の内容に大きく影響する事もない。劇場版を編集するにあたって上手くカットされているという印象。



『二つの塔』へ
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