銀幕短評(#596)
「アイスと雨音」
2017年、日本。 1時間14分。
総合評価 81点。
振り返ると、みな はけている。そうかもしれないし、そうでないかもしれない。ときどき まちがえることもある。
細かいところまでは よくわからないのですが、とてもいい映画ですね。なるほど、劇中劇中劇まであるんだ。製作者と演者の熱意がびしびしと伝わってくる。なかなかこう うまくはいかない。
まえにどこかで書いたのですが、コンサートにせよ演劇にせよ(もちろん たとえばバレエや落語やスポーツにしたところで)観者のいる かれらの仕事は、つねに一発勝負だ。やり直しがまったく効かない。1秒1秒を生き切る気概がいる。その点この映画はうまい仕掛けを使っていますね。
ラストのラストがとてもいい。そこで時間が ちゃんとうつくしく流れだします。