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不確かなメロディーのNAOKIのレビュー・感想・評価

不確かなメロディー(2001年製作の映画)
3.9
5月2日…忌野清志郎の命日だ…
もう13年?
やれやれ(笑)

13年前のゴールデンウィークど真ん中の今日、彼の訃報を聞いたおれは信じられなかった。

当時ありったけの彼の楽曲を集めたプレイリストを毎日車で流し続けました…
それでも実感が湧かなかった。

そして彼が死んでからそれこそ7日経った時…
おれのカーステレオからは「明日なき世界」…彼の歌声が大音量で車内に充満してた…

でもよー何度でも何度でも
おいらに言ってくれよ
世界が破滅するなんて嘘だろ?
うっそだろ?

嘘だろと繰り返す清志郎の歌声と清志郎の死をなんとなく信じられないおれの気持ちがシンクロして、おれは運転しながら突然号泣してしまいました…

危ない危ない…前が見えなくなって路肩に停めて少し泣いた。

13年前の出来事です。

そのカフェのマスターは営業終了後店で清志郎の映画を観るらしい。

閉店ギリギリに顔を出す。

「不確かなメロディ」
2001年
ラフィタフィの全国ツアーを追いながらメンバーたちのインタビューなどでまとめたドキュメンタリー。

マスターはこのツアーを熊本で見たそうだ。
「死んでから毎年命日にこの映画を観ることにしてるんだ」

閉店後この映画を観る…

この映画の8年後に死ぬなんて考えられないくらい清志郎は若く元気に見える。
ご機嫌な楽曲…
もう客観的になんか観れない…素晴らしいドキュメンタリーだった!

生前、反戦や反原発の歌で物議を醸した清志郎…今生きていたらどんな歌を歌っていただろう?
ぼんやりそんなことを考えながらこの映画を観てたら途中信じられないシーンが入る…

「僕には夢があります!」
ライブ中に突然そう叫ぶ!観客に向かって清志郎は繰り返す…
「夢があります」反応するオーディエンス
「僕には夢があるんです!」
そしてオーディエンスの反応が最高潮に達した時彼は言う!

「それは世界中から戦争を無くすことです!」
「人を殺す奴や自殺するやつをこの世から無くすことです!」

冗談ではなくおれは本当にサーっと血の気が引く思いだった。

ごめんよ清志郎…ロシアの侵攻はもう始まって2ヶ月経つけどまだ続いている…

おれはそれを止めることなんかもちろん出来ずにボンヤリ毎日を過ごしている…
ロシアの経済制裁で電気代が高騰するから原発動かした方が良くね?とか思ったりもする…

ごめんよ清志郎…

5月2日…忌野清志郎の命日…
もう13年?おれはいつのまにか清志郎の死んだ歳を追い越してしまい…まだブザマに生きている…
やれやれ(笑)
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