Omizu

アムール、愛の法廷のOmizuのレビュー・感想・評価

アムール、愛の法廷(2015年製作の映画)
3.5
【第72回ヴェネツィア映画祭 男優賞、脚本賞】
『大統領の料理人』クリスチャン・ヴァンサン監督作品。ヴェネツィア映画祭では男優賞(ファブリス・ルキーニ)と脚本賞をW受賞した。セザール賞では共演のシセ・バベット・クヌッセンが助演女優賞を受賞した。

ヴェネツィア映画祭W受賞ということで期待していたが、その期待が大きすぎたかな…いい映画だけど深みに欠ける。

この監督の作品はこれが初めてなのだが、当たり障りのないオーソドックスな作風なのかな。ウェルメイドな人間ドラマであるが、何か特出したものがあるかというとそうではない。

演出に関して特に言うことはないんだけど、キャストが良かったかな。嫌われ者の裁判長を演じたファブリス・ルキーニ、偶然再会した女医を演じたシセ・バベット・クヌッセンのケミストリーがよかった。二人ともすごくいい演技。その役に馴染んだ存在感がある。

邦題の『アムール、愛の法廷』というのはいささかダサいが、その通りではある。法廷を通して愛を見出していく人の物語ではある。

特別いいというわけではないが、退屈しない程度に見続けることはできる佳作という感じ。キャストはとてもいいです。
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