のら

青い欲動ののらのネタバレレビュー・内容・結末

青い欲動(2015年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

啓蒙は光より闇を認識することで得られる。
ーーユング


フランスの女性監督エヴァ・ユッソンの長編デビュー作。日本では「青い欲動」なんてタイトルつけられて、ただのエロ売りされているわけだが、たとえばラリー・クラークの「kids」とかと同じジャンルだろうか。16〜17歳あたりの特有の寂しさ、無軌道な性が、薄い身体の酷使と残酷な発想で歯止めがきかなくなっていく様を描く。

99年に起きた事件の記事から着想したらしいが、ちょっとした恋心から始まったはずが、ティーンたちの梅毒やら妊娠やらで、頭が痛くなる話。それぞれにどうしようもないティーンを演じた俳優たちは観終わってみれば、なかなか良かった。シーンの切り返しとか、小技が効いていたりもして。とりあえず日本では題材がセンセーショナルなのばかり目について、正当な評価を得るのもむずかしいのか。
BANG GANGは劇中のゲームの名前で、原題には「現代の愛の物語」とつく。エンディングまでぼかしが入るR15+。
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