ぐり

心と体とのぐりのレビュー・感想・評価

心と体と(2017年製作の映画)
3.5
ヴィム・ヴェンダースが最近で良かった映画として挙げていたので観てみた。
とても美しい映画でした。

冒頭の雪の降る林のシーン、戯れ合う牝鹿と牡鹿。
白と黒と鹿。
息をのむ映像。
雪の音と鹿の音。
静寂。

なんだこれ。と思った。
一気に引き込まれた。

とても美しい。

屠殺場のシーンはセンセーショナルだが、紳士的。
白い建物に色鮮やかな制服たちが映える。
北欧特有のインテリアたちが美しい。
終始、好きな映像。


人との接触、コミュニケーションが苦手なマーリアと
片腕が不自由なエンドレとの距離感がとても良い。
ラストの、結ばれた2人で迎えた朝、朝食のシーンが良かった。
潔癖性のマーリアがエンドレがテーブルにこぼしたパンクズが気になって、こっそり払うシーン。
それを横目で見るエンドレ。
このあとの2人の時間が平坦ではないことを示唆していて、綺麗事で締めないラストが好き。

あと、マーリアがプレイモービルがでシミュレーションするところなんか。レゴじゃなくてプレイモービルなのが良かった。
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