アカデミー賞外国語賞ノミネート作品ということで観てみたけれど、私にはちょっと向かない映画だった。きっと人間の深い欲望とか悲しみとか想いなんかを大きな意味で捉えることが出来る人には、いい映画なのかもしれない。文学的な映画なのかもしれない。私からすると、どうしてこの２人なのか、おじいさんと若い娘みたいな２人の“恋物語”（？）なのかが気になって（年齢差が駄目なのか？）なんとなく拒否反応が出た。
人が苦手とかアプローチされるのが苦手とか触られるのが苦手な気持ちが分かる私にとっては、罪のない接触をも身体が嫌がってしまったマーリアに対してのエンドレの言葉が、私は逆に萎えた。ひどいな、と。まぁ私とマーリアは違うのだが。そもそも触ることと触られることは違う。
穏やかで優しい恋愛映画であるはずが、私には完全に違うイメージにしか映らなかったというもったいない映画だった。もっと鹿を見ていたかったなぁ。
