今作は悲しい別れがいくつもある。
寅さんのいつもの旅立ちのとき、おばちゃんの「どうして別れる時は心が通い合うんだろう。一緒にいる時は喧嘩ばかりして。」の場面は妙に悲しい。
満男と泉の別れも徳永英明の曲と相まって悲しい。満男はとにかく一緒に居てあげたくて新幹線に飛び乗るのかと思いきや、自分の無力さを責めてそれが出来ない。寅さんの甥っ子だねえ。
そしてなんと言っても、満男と寅さんの駅での別れ。「ばかやろう、お前には勉強があるじゃないか。しっかりしろ。」一緒に心の傷を癒す旅に出て、伯父さんから男を学びたい満男の思い、わかっていて優しく突き放す寅さん、いやあ切なかった。
マドンナ吹雪ジュンさん、とても良い。
いよいよ最終作が近づいてきたという寂しさもあり、終盤は涙の連続でした。
