監督は映画を撮る以前に英国の架空の防諜警察を描いたドラマシリーズ「特捜班CI-5」で5エピソード撮っている人物。CI-5は痺れる渋さの警察アクションドラマの傑作でした。そういう観点で見ると本作を手がけたのは故あってともいえそう。
ジャッキーはNGシーン集を封じて（代わりに別のジャッキー印は入れてますが）爆弾テロでたった一人生き残った愛娘を失い復讐を実行する中国少数民族系英国人を演じた。対するピアース・ブロスナンは元テロリストで刑期を終えた後政界に転身したアイルランド副首相。主人公からテロ犯の名前を知っているか知る事ができる立場だと思われてという展開。
ランボーものの系譜にある作品ですが、そこに対テロ戦争、防諜と政治の関わりが持ち込まれてくる。
コード名のくだりはちょっと納得してないのですが、秘密の重層構造があって面白く見られる一本でした。
追記。字幕翻訳は昨年亡くなられた寺尾次郎氏。これが最後のお仕事なんでしょうか。ちょっと驚きました。
