老境に達してもジャッキーチェンはかっこいいぞ！
いわゆる、「舐めてた相手が殺人マシーンでした映画」に類する作品。
イギリスは北アイルランドのテロ組織による爆破テロで、最愛の娘を失ったジャッキーが復讐鬼と化す。
絶望による虚無の表情を浮かべ、あまり正攻法とはいえない手段で、テロリストたちを蹂躙していくさまはなかなかのインパクトがある。
本作で面白いのは、DIYシーン。アメリカの特殊部隊に所属していたジャッキーは日用品から爆弾やトラップを作る。洗浄剤やらタバコやら電気コードやらで工作し、ありふれたものから意外なものを作っていくのはとても面白い。言ってみればワクワクさんのミリタリー・バージョンだ。
撮影当時、ジャッキー・チェンは60歳代だったはずが、往年とかわらない激しいアクションシーンを演じている。
特にテロリスト数人を相手にした、森での死闘は必見だ。
「テロの実行犯は誰なのか？」という謎が本作の面白さのひとつ。
北アイルランド副首相を演じるピアース・ブロスナンを中心とした、イギリス当局の政治劇は裏切りに次ぐ裏切りで、一筋縄では行かない重厚感があってよい。
