原作は大デュマの『ラ・サン・フェリーチェ(La San Felice)』(1865年)。デュマはガリバルディの千人隊の派遣の話を聞きつけて、シチリア遠征に合流して、武器や赤シャツや軍資金を提供したらしい。そのガリバルディから「遺跡と美術館の長官」に任命されたデュマ、1861-1864年の3年にわたってナポリに滞在する。こうして彼は、ナポリの街とその人々を深く知ることになり、その知見から書き上げた作品のひとつが、1799年にナポリを3ヶ月だけ解放したパルテノペア共和国を舞台にしたルイーザ・サンフェリーチェの物語だ。