もこもも

はじまりの街のもこもものレビュー・感想・評価

はじまりの街(2016年製作の映画)
3.8
夫のDVが原因でローマから逃げてきたアンナとその息子ヴァレリオが新しい土地・トリノで悩みや悲しみと向き合いながら確実に未来へ歩み始める姿を描いたヒューマンドラマ

淡々としているけど深くていい作品
懸命に働き口を見つけて働くアンナ
友達が出来ず孤独なヴァレリオ
その2人を中心に描かれる繊細な心情が
美しいトリノの街並みと共に描かれていた
悲しくて険しい困難もあったけど
ラストはほっこり胸が温かくなる
何気ない幸せの素晴らしさを感じた

父のDVを目撃して、
慣れ親しんだローマを離れて
友人とも父親とも別れて
不安なこと、怖いことだらけよね
そんな中で友達も出来なかったら
本当に孤独を感じちゃうよね
母の横にいることが1番大切やけど
それとローマを離れたことを悲しく思うのは
また別物でやっぱり寂しいし悲しいよね

ストーリーも困難もとってもリアルで
その姿がとっても繊細に描かれている
親子2人の問題が深くて考えさせられた
マチューとの出会いはヴァレリオにとって
本当に大きなものやったね
マチューとカルラが本当に温かかった
自分だけでは無理で他人の助けがないと
解決できない問題も世の中にはいっぱいある
ヴァレリオの心の底からの笑顔が大好き

友達とサッカーボールを持って走る
普通の人からしたら当たり前の風景が
こんなにも胸を温かくしてくれる
お母さんとの気球のシーンも大好き

"あぁ人生よ
この世にこれ以上のものはないわ
でも誰も気づかない
ほとんど誰も おおよそ誰も"
もこもも

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