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デトロイトのバロウズのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
4.2
「ゼロダークサーティ」に続くキャスリンビグロー監督による実録モノ。

60年代、暴動により黒人たちと白人警官たちの溝が深まるデトロイトを舞台に、主人公である黒人ミュージシャンが体験する地獄のような一夜を描く。
1人の黒人が悪ふざけで警官隊に向けて空砲を撃ったことが発端で、その場に居合わせた人々(白人女性も含む)が一方的に虐げられ、拷問され、殺害される。終盤の法廷劇に至るまで非常に胸糞の悪い展開が続く。
今現在のアメリカでは状況は良くなっているとは思うが、未だに白人警官による黒人射殺事件(しかも撃った警官は無罪!)が起こっている事を考えると、根本的には当時と全く状況は変わっていないのでは、と考えさせられる。
デトロイト暴動のことはある程度知っているつもりだったが、あそこまで戦場と化していたことは知らなかったし、略奪や殺人が平然と行われていたのは衝撃だった。
後味は悪いが見る価値のある映画。
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