黒人への人権侵害が白人警察内で蔓延っていた1967年のデトロイトで起こった事件を描いたキャスリン・ビグロー監督作品。
2020年101本目。
女性にも関わらず、と言うとやや差別的になってしまうかもしれないけれど、キャスリン・ビグローは社会的問題を孕んだ史実をヘビーに描いた作品が多いですね。
かつて法を以てすら黒人が白人を裁けない時代があり、それらの出来事が何人もの人生を変えてしまったこと、そしてこれは50年前の出来事だけど、今でもこのような事態が撲滅はしていないことを我々は考えなければならない。
モーテルでのシーンは少し長いけどかなり緊張感。ウィル・ポールターを嫌いになってしまう。スターウォーズでフィル役で出演していたジョン・ボイエガは好演。ラリーは憎しみが憎しみを呼ぶ不幸に巻き込まれた被害者の象徴かもしれない。彼の立場になるとこの連鎖を断つ難しさも見えてきて辛い。