醍醐味

ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密の醍醐味のレビュー・感想・評価

5.0

「嘘と感情」
フラスコでウイスキー、どのシーンもなかなかに好きだ。
感情が沸騰していく様と、落ち着いていく様、お酒や煙草、いろんな言葉のやり取り交わしで感情の動きが目立つのが、見ていてすごくハラハラするし安堵する。
どんな気持ちだった?不快で、落ち着かなくて緊張、でもうっとりしたり、欲しくなったり、ほっとしたり。
反対側に居そうな感情同士が両立することもあるんだよね。

心臓が真実を語る、を人はなんとなく知っていて、魂は心の位置にあると言う人が多いのかもなんて思ったり。

マーストン教授の女性たちに対する敬意と可能性にうっとりする。
ギリシャの詩家、サッフォーの本を読んでみたい。

ワンダーウーマンの生まれや歴史について全然知らなかった。
ワンダーウーマンちゃんと観たことないけど、昔のコミックの描写はすごくすごく印象に残ってて、こういうことだったのか、のパズルが揃った感じ。

1925-1940年代の洋服が好き〜〜

俳優陣たち凄すぎると思う。
この作品、なんで今まで少しも知らなかったんだろう。
もっともっと話題になっていいと思う。

⚠️以下ネタバレ⚠️

支配するだけじゃなく、時には進んで服従も。
無知を強いることが、人を堕落させる。
常に支配する側ではいられない。

オリーブはエリザベスに恋に落ちて、エリザベスが愛するマーストンだからマーストンも愛してる。に見える私には。
エリザベスはマーストンを愛していて、彼が惹かれ始めたオリーブに恋をして、それをマーストンに気付かされる。に見える私には。
マーストンはエリザベスを愛していて、オリーブに惹かれ、エリザベスとオリーブの掛け合いに恋をしている、に見える私には。

真実はわからないけど、わたしの体を通したこの感覚たちは、胸の辺りが本当にヒリヒリする。
恋と愛がどう違うのかなんてのも人それぞれだけど、世の作品は恋も愛も、ひとりの人を通して映し出されることが多いから、ふたりを通して恋と愛が映し出されるこの感じは、なんとも慣れない。

「2人を足せば完璧だ」はまじで言われたくない。(日本語翻訳の仕方のせいもありそう)
そういう事実もあるかもしれないけど、言わないでほしい。
し、私は自分1人でも完璧だし、あなたも1人で完璧。だけどお互いに一緒に居たい、で在りたいという望み。
愛を受け渡す相手が2人居るから取れるバランスもあるんだろうな。それも否めない。
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