白豚

曽根崎心中の白豚のネタバレレビュー・内容・結末

曽根崎心中(1978年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

貧血起こした。頭や手足が取れるわけではないんだけど生々しさというか主観的な痛みの想像しやすさが半端ない。でも刀で喉をぐりぐり突き刺されながら掠れた声で「うれしい…うれしい…」って繰り返すお初の狂気と色気を浴びられただけでも貧血起こした甲斐があった。刃物で自殺って一番痛い死に方だと思う。侍の切腹と違って後ろから首を切り落としてくれる人もいないし、痛いのにさらに自分で力入れて刃物を突き刺さないといけない。銃や薬や飛び降りは一瞬の勇気だろうけど刃物は時間かかるし、首吊りと違って中断できてしまう。並大抵の覚悟じゃできない。むやみやたらに乳首が出てきたり大事なところはこれでもかってほど何度も強調してくれたりするところに時代を感じた。天国を信じられれば信じられるほど死への恐怖が薄れるし自殺へのハードルが下がりそう。信仰の強さと自殺しやすさって繋がってるから自殺を禁止する宗教が多いのかもなあ。若い頃の梶芽衣子とんでもなく美しかった。相手役の俳優は全然オーラがなかった。身分違い感とか許されない恋感を際立たせるためなのかな。最後に全部誤解が解けて結局許された恋になっちゃったのが少し残念だった
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