なんでこんな邦題にしちゃったのか…
もちろん細田監督のアレではないし、内容はかすりもしてないし、こんなんでアニメファンはまず観ないし、なんなら戦争アクション好きですら敬遠しそうな誰得タイトル。
実際、太平洋戦争の最後の夏の物語ではある。
ロシア軍がいかにドイツ軍、そして日本軍と戦ったのかを描く。
邦題はアレだけど、意外と戦闘シーンは頑張ってる。
塹壕戦でじわじわ攻め込むシーンとかなかなかの見応え。
爆破シーンもそこそこある。
ラストの戦闘シーンはちょっと無理矢理感。
ロシア映画だからロシア語を話すのは勿論、ドイツ人はドイツ語、日本人は日本語、中国人は中国語を喋ってるのは好感が持てる。
反面、かなりツッコミどころも多い。
まず満州におけるレジスタンスのくだり要る?
ゴリゴリに死亡フラグ立てまくっといてちゃっかり生き残るヤツ。
観た人なら分かるけど、「え?弓ぃっ?!」てなること間違い無しな日本兵。
あとロシア人スパイが日本語喋れる設定だからか、字幕が出ないんだけど下手すぎて何言ってるか分からん。
しまいにゃ日本軍のふりして日本軍の拠点に潜入しようって作戦時にもド下手な日本語使って何故か成功するの笑うしかない。
ちなみにある日本人将校の奥さんは軍人である夫に早く満州から脱出しないと大変なことになると訴えるシーンがある。
あまり知られていないけど、敗戦後に満州から逃げ遅れた日本人入植者の人達は悲惨な目にあっている。
それこそロシア軍は日本人集落に毎夜のようにやってきては女子供を拐って集団レイプや暴力を繰り返し、飢えや病気で死んでいった人々も多い。
勿論ロシア軍だけじゃなく中国人や韓国人も同じように残された日本人に対して暴虐の限りを尽くした。
勝てば官軍とはよく言ったもので、日本軍の悪事はいつまでも責め続けられるが、戦勝国の悪事はほとんど語られることがない。
ましてや日本人ですら知らない人が多いというのが悲しい。
どこの国だろうが戦争をすれば辛い目にあうのは一般市民。
だからこそ今の平和をありがたく受け止め、戦争は絶対に起こしてはいけないものだと肝に命じなければならない。