よか

シェイプ・オブ・ウォーターのよかのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

等身大!って感じだった。

めちゃくちゃファンタジーのお伽話なのに、堂々と怪獣映画してて割とびっくり。
ストーリー性を保ちつつも、デルトロ監督の持つ"怪獣像"や、愛を描くお伽話において排除されがちなセクシャル、人間性の様なリアリズムがしっかりと存在していて、非常にありのままの表現って感じ。

描かれているのは「怪物と女性の種族を超えた愛」という壮大さを含むおとぎ話なのに、主人公を含めた登場人物がまさに等身大の人間なので、そこに存在する愛すらも壮大でありながら等身大、というか…
おとぎ話独特のつかみ所の無さのようなものがなく、はっきりとした輪郭が存在していてよかった。

あと映像は常にダークで美しい!
60年代の現代に通ずる現実性と戦前のクラシカルが同居する時代設定も、観客やストーリー、その他諸々をファンタジーの枠組みに落とし込むのに非常に効果的だったように思う。


色々な面において、どれだけ言葉を尽くしてもきっと100%伝えきることは出来ないから、
だからこそ伝えようとする心が愛おしかった。
様々な意味を含めて、言葉を尽くすことはそれ自体が愛であると言えるんじゃないかと思った。
よか

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