大人向けの寓話。
ありふれたストーリーなのに端々で観客の感性や価値観に『ほんまか？』と問い掛けてくる。
さすがデル・トロ監督。
すごく良い。
好きだ。
大好きだ！
くうー！
１ピース欠けたケーキは、欠けてるのか余ってるのか…？
ほんの一瞬この絵面差し込むセンス！
くうー！
緑と赤の色使いがとても良い。
緑は自然の色で安心出来る。
でも怖い。
赤は危険を報せる色。
でもただ怖れと忌避せず受け入れた人も居たからこそ開かれた扉と繋がった道もある。
そう思わせるラストはまさにクライマックス。
CGを手段のひとつと割り切りつつ、マーマンをちゃんとスーツから作って且つ当たり前な姿勢な所なんて最高だ！
完璧なんて無い。
完璧であろうとする姿があるだけ。
誰だって・何だってどこかは欠けてて及ばない。
誰からも好かれない人・物事にも相応の経緯と意味があるのかもしれない。
人を人たらしめるのは出自じゃなく、人であろうとする心意気。
日々の中では、例えばホームレスの放つ正論とスーツ姿の人の放つ心地良い嘘には条件反射的に後者に誠実さを感じてしまう。
良くない。
ちゃんと考えよう。
でも、劇中のキーライムパイはとっても不味そう。
パイ生地(タルトっぽい)とゼリーと生クリームの組み合わせは美味しくなりようがあるのか？
お目にかかる事があれば食べてみたい。
