ボン太

シェイプ・オブ・ウォーターのボン太のレビュー・感想・評価

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ギレルモデルトロ、監督賞おめでとうございます。

タイトルのシェイプ・オブ・ウォーター(水の形)の意味は、「水と愛は受け取る器によって形を変える変幻自在のもの」と監督がインタビューで語っていた。
その通りに、異種間で繰り広げられる愛の形を生々しく、しかし童話チックに作り上げたデルトロらしい作品。
戦争という時代背景が現実の醜さを表していたパンズ・ラビリンスと近しい、姉妹作品のように感じた。

サリー・ホーキンスの表情と仕草だけで訴えかける純粋な愛が素晴らしい。(あれ?掃除のおばさんだよな?可愛い…)となったら楽しめます。

そしてマイケル・シャノンの強面軍人ぶりが光る。ドリームホームの時にも思ったけど、あの人顔面凶器だよ。自分はまともだと思い込んでいるにもかかわらず、いつまでも腐った指を付け続ける異常さが、実に差別主義者らしくて震えた。

痛々しい、生々しいシーンを省けば、人魚姫と美女と野獣を足して2で割った感じの映画。ピュアッピュアな愛とラストに涙。
あ、日本ではマイケル・シャノンの尻は拝めないので、DVDまで我慢して下さい。
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