かあたん

あゝ、荒野 後篇のかあたんのレビュー・感想・評価

あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)
4.5
男の子は男に認められないと男のになれないし、男でなければ生きている意味も実感も得られない男の原罪を描いている

また寺山が根本的にもつ母を代表とする女への畏怖も描けていると思う

この監督はドキュメンタリー出身とのことだが、映像による真実あるいは真実性を追求したあとに、虚構の権化とも言える寺山に行き着いてしまったことが興味深い

映像で真実を表現するために、身体で考えることができる役者、虚構を真実化できる役者に仮託する

真実を描くために虚構を使う
そうして描かれたものは真実なのか?
映像は真実を表現できる媒体であるのか?のとの問いを突破できた作品
真実と真実性の狭間について考えさせられた