映像を通して人間の機微を露骨に感じました。運命に抗う人間と流される人間、勝つか負けるかの世界、そんな不条理な世の中で出会ってしまった全く性格の違う2人の男の人生における転機、昇華から再燃にかけてを描いています。
《菅田将暉》の怒りを体現するような体当たり演技は勿論、胸の奥を締め付けられる様な台詞にゾクゾクしました。そして《ヤン・イクチュン》演じるバリカン健二もまた完全に役になりきった演技の一つひとつが素晴らしかったです。
そして前後編合わせて濡れ場が多めでした。
1つ気掛かりはサイドストーリーが主軸の話にあまり絡まなかった事と完結しなかった事…。
【ここからネタバレ含む】
バリカン健二の最も印象に残った台詞「僕はここに居る」そして「愛されたい」。この二つの台詞に全てが詰まってると思います。生きて行く為には「繋がり」が必要だという事も新宿新次とバリカン健二を見て感じました。
感情を我武者羅にぶつける拳と拳にはそれぞれの想いがそこにあるからボクシングはこんなにも心が揺さ振られるんだと思います。最高🥊