Ginny

アナと雪の女王2のGinnyのネタバレレビュー・内容・結末

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

姉妹の妹の感想。

前作1が大好きだったのに、今作は鑑賞後の気持ちが晴れませんでした。
なぜそう思ってしまうのか、いろいろ原因を考えているけれど掴めないです。

吹替で鑑賞。ディズニーアニメは吹替結構好きです。
アナ雪は松たか子のエルサが大好きで!裏を返せばイディナメンゼルの声が苦手というのがあります。ほかのキャラは字幕吹替の声に大差をそこまで感じませんがエルサは別。イディナの歌声はキンキンする感じ、松たか子は柔らかい感じと私は受け止めていて松たか子の声が好きなのです。

でも、吹替で見てショックを受けてしまいました。
オラフの新しい声、武内さんの演技は絶賛されているようですが私はピエール瀧との違いを叩きつけられてコレジャナイ感でいっぱいでした…。
1のBlu-rayとサントラ買っておいてよかった( ;∀;)
ピエール瀧オラフはシュールの塊、オラフそのもの、ユーモアいっぱいなのですが、武内さんオラフは私が感じた限りでは笑いを取りに行く空気の読めない奴でした。ってこれは脚本のせいかもしれませんが。
ピエール瀧が演じた声を真似ようとして出している不自然な声という感じもしました。前に別の人が演じた役を引き継ぐ場合それはよくあることかもしれませんが…絶賛の評をSNSで見て信じていたので期待が外れて正直なところショックでした。
でもこれから先ピエール瀧のオラフの新しい声を聴くことはできないのですから慣れていくしかないでしょうね。
(でも1を改めて鑑賞してピエール瀧オラフの声にこれこれこれ(*^▽^*)となりました)

で、本作を楽しみ切れなかった理由に「船頭多くして船山に上る」があるのではないか?と考えました。
ディズニーアニメはたくさんのスタッフで内容について会議をしてブラッシュアップするとかテレビで見たことあったから(ジョンラセターがいた、ピクサーか?これはどっちなんだ?会社がよくわからない!)。
でも脚本は1人の人が担当しているんですね。
じゃあ違うのかな…。

設定、展開では1の伏線を丁寧に回収していて、成程ここでつながるのか!と思ったけれど登場人物の内面で違和感を抱くことがありました。
続編の難しさですかね。
私が勝手に膨らましていた登場人物の個性と製作側が動かした登場人物の違い。

でも、すんなり受け止められるものでもなかった、スピードに追い付けなかったものがあります。
創作者は、自身が想像しない行動を自分が考えた登場人物がする、勝手に登場人物が動くということがあると言います。
完結させたことはないけれど、頭の中で物語を作る、色んな登場人物がいる私(おかしい奴ではないです、文学作家になりたかった夢があっただけです)にはそれが何となくわかります。
登場人物の性格、個性が出来上がってくると、登場人物が物語を進めてくれる、ヒントをくれる。

でもこの続編では、登場人物があらかじめあるストーリーに動かされているようにも感じたんです。
自発的というより、「ありき」で。
その「ありき」が、穿った見方かもしれませんがディズニーが最近本当にどの作品でも丹精込めて込めまくりのポリコレ的な一歩間違えたらプロパガンダ的なそんなものをうっすら感じ取りそうになります。
なんだか説教臭い気がしたのです。

無理しなくて良いよね、自分がらしく生きられる場所でいたらいいよね、昔の悪いことは直さなきゃね。
色んな「良い子」ちゃんのメッセージが詰められていて息苦しくなったよ。
正しいことをしているけれど、多すぎて頭パンクしちゃうよと。

色んなものが詰め込まれすぎていて。
前作からクリストフはあんまり好きじゃなかったので、今作のクリストフの歌は完全に嫌いです。カラオケのやっすい変なPVみたいなシーン作ってどういうつもり?と思った。
曲も、基本的にミュージカルは好きなはずなのに。
ミュージカル嫌いの人が言う突然歌いだすのがやだ、というのを感じるくらい不自然に導入するのでいいなと思う曲があんまりなかった。
聞いていて、わーいい曲、と思うものがなかった。チーン

アナとエルサは好きなんだけれど。
アナが想像以上にシスコン心配性でしつこいし。
エルサがすごい武闘派みたいになっていてかっこよかった。
どっちも好きだよ。でもハラハラしてしまいアナが女王でええんか、アレンデール。結婚相手がどこぞの氷運びのトナカイ野郎でええんか、ほんまに。と心配してしまった。

映像一個一個切り取るととても綺麗なシーンはありました。
エルサがInto the Unknownを歌いながら暗闇の中氷の結晶でキラキラするところや、ノーサルドラの森の葉っぱや木々、アートハランへ向かう海。
海を馬で駆け抜けるっていいなー新しいなーと思ったけどLOTRでアルウェンが川で水を馬の形にしていたのを思い出した。

お互いが合うところで尊重してやっていこうという姉妹の形、とても良かった。
あの姉妹仲良すぎて大丈夫か?と思っていたので距離を置くのは賛成だけど淋しいのも本音。
だってあの二人可愛いんだもん。

不満はあったけれどアートハランでお母さんだった…!とわかった時は涙ジョバーでした。親子愛にも弱い。
でもそのシーンの描き方、壁一面に今までの映像、は安っぽい表現だなと感じてしまいました。
スクリーンに投射!みたいな、不思議な魔法というより技術的なものを感じてしまって。雑なコラージュというか。
その後の今までのシーンが立体的になって記憶をさかのぼるのは良かったです。

愚痴愚痴言ってすみませんでした。
もとよりこの映画のど真ん中世代ではないのですから、子供たちが楽しんでくれたのならそれで良いです。
Ginny

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