たけちゃん

ライオン・キングのたけちゃんのレビュー・感想・評価

ライオン・キング(2019年製作の映画)
3.6
思い出せ!自分が誰かということを……


ジョン・ファブロー監督 2019年製作
声優キウェテル・イジョフォー、ドナルド・グローヴァー


はい、行って来ました、札幌!
ゴゼジューのあとは、IMAX2本立て\(^o^)/
ゴゼジューの劇場からIMAXのある劇場までは、ちょっと歩くのよね。行きはまだ降ってませんでしたが、映画終わって外を見ると!
台風来てました~🌪🌚🌪ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ
帰りは大丈夫かぁ?
でも、映画は室内イベだから、いいよねぇ!

先に「ワイルド・スピード スーパーコンボ」を観ましたが、レビュー済ですからね。でも、ちょっと加筆しました(ˆωˆ )フフフ…
そして、2本目がこちら「ライオン・キング」️🦁

公開日に地元で、しかも4DXで観てるんですが、レビューはまだでした。実は、少々ガッカリしてまして。地元では吹き替えでしたし、そのままレビューしたら、スコア3.0でしたね( ¯−¯ )フッ

字幕で観て良かったです。
IMAX3Dというのもあるけど、とにかく字幕で観たかったんです。おかげでスコア上がりました(ˆωˆ )フフフ…





さて、映画です。
個人的には、やや残念な出来でした。
ジョン・ファブロー監督の前作「ジャングル・ブック」が良かったんで、期待したんですけどね。

「美女と野獣」や「アラジン」と違って、今作を実写化(違いますね。フルCG化です)する意味って、何なんでしょう。
「美女と野獣」は、ベルを演じた主演のエマ・ワトソンの可愛さもあり、また、ミュージカルとしての楽しさもありで、僕の中ではアニメを超えました。
また、「アラジン」はアニメこそと思われたジーニーをウィル・スミスが見事に演じ、また、ジャスミンを現代的に味付けたことで、時代性も身につけた"まさに、今"の作品となりました。


それに対し、「ライオン・キング」はどうなんでしょう。
まずは、今作って、ミュージカル映画には、なっていなかったと思うんですよね。そもそも、リアルに描かれた動物たちが歌うのも不自然で、あれは、アニメだからこそ良かったんですから。歌も少ないし。

次に、リアルな造形にしたことで、キャラクターが分かりにくくなったこと。表情に限界がある。傷があるからスカーは分かるけど、ムファサやシンバも似てるし、雌ライオンたちは、さらに分かりにくい。セリフがなければ、ナラやサラビは区別つきません。

多くの人が書いているように、今作はまるで「ナショナル・ジオグラフィック」を観ているようでした。
それでも、IMAX3Dの映像表現は圧巻でしたよ!
4DX3Dでも観ましたが、今作に限っては、IMAXじゃなければ伝わらない程の映像クオリティでした。ヌーの暴走シーンや砂漠を歩くシーン、夕陽が沈むシーンなど、素晴らしいです。
だからと言って、映像さえ凄ければ評価が上がるわけではないんですよね。

一番の問題は、ワクワクが足りないこと。
いつも、僕のレビューはこんな抽象的な表現で申し訳ないんですが、とにかくエモくないんです。オリジナル版も観ていますから、展開は知っていますよね。でも、「美女と野獣」や「アラジン」は、それを超えるエモさがありました。実写ならではのストーリー展開もあり、感動しました。
でも、「ライオン・キング」にはそれがなかったんですよね~。

ムファサがシンバに託すものも伝わらない。
シンバが自分が誰かを悟るシーンも意味不明。
特に、アニメ版にはあったラフィキとの邂逅シーンでの説明不足。それがないから、説得力もない。
スカーは悪くなかったけど、アニメ版は、もっと狡さが出ていましたよね。

唯一良かったのは、ハイエナのシェンジ。
オリジナルよりもしっかりとした女性リーダーに描かれていて、ナラとの対決も含め、良かったです。


それでも今回、IMAX3Dを観てスコアを上方修正したのは、字幕版で観たことでオリジナルキャストの声優たちが良かったからです。
キウェテル・イジョフォー、ドナルド・グローヴァー、セス・ローゲン、ビヨンセ、そして、ジェームズ・アール・ジョーンズ。
やはり、吹き替えよりもずっと良かった。
日本版のキャストは、旬の人を集めていますが、声の説得力に欠けましたね。残念でした。
今作を観るなら、オリジナルアニメを観た方が絶対にいいです。その上で、リアルなもふもふを観たい方のみ、おすすめします( ˘ ˘ )ウンウン






最後に、音ネタ💩ウンチクン( •̀ω•́ )و✧
少ないながら、音楽はすごく良かったです。
「ライオン・キング」の音楽と言えば、アカデミー賞作曲賞も受賞したハンス・ジマーとなりますが、このフルCG版の音楽のプロデュースで参加しているのがファレル・ウィリアムスです。
ファレルは僕のレビューにも度々登場していますが、あのグルーシリーズやミニオンズなどの音楽を全面的に担当し、最近では黒人女性のNASAでの活躍を描いた「ドリーム」の音楽で知られます。
今回はファレル・ウィリアムスが参加することで、アフリカンな響きやリズムがより生かされた音楽となりました。


あと、オリジナル版から、実は、ガッツリと参加しているのはエルトン・ジョンなんですよね。
「Circle of Life」からして、作詞ティム・ライス、作曲がエルトン・ジョンです。やっぱりエルトン・ジョンは凄いですよね。オリジナルアニメ版にはエルトン・ジョンの歌うバージョンも収録されていますが、今作ではミュージカルでも編曲で参加したレボ・Mと共に、リンディウェ・ムキゼの歌う曲となりました。素晴らしい歌声でしたね。

エルトン・ジョンは、他に「王様になるのが待ちきれない」や「準備をしておけ」「愛を感じて」「ハクナ・マタタ」も書いているんですよ~。
「準備をしておけ」はアニメ版ではジェレミー・アイアンズでしたが、今回はキウェテル・イジョフォーが、「愛を感じて」は今回、ビヨンセやドナルド・グローヴァーらが歌っていました。
ドナルド・グローヴァーって、ミュージシャンでもあって、音楽を行う時にはチャイルディッシュ・ガンビーノの名前で活動しており、グラミー賞も受賞している才人です!
「ハクナ・マタタ」のセス・ローゲンとビリー・アイクナーももちろん良かったなぁ。

そのエルトン・ジョンは、今回、エンディング曲を新たに提供しているんですが、これも素晴らしかったです。
曲は「Never Too Late」で、エルトン・ジョンらしいテンションのハッピーソングでした( ˘ ˘ )ウンウン


あと、ナラ役のビヨンセは、オリジナル曲「Spirit」を提供しており、これも劇中で流れます。これも吹き替えよりオリジナルが断然良いです!


さらに、ここからは番外編です。
実はオリジナルのサントラ盤とは別に、インスピレーション盤として、そのビヨンセが監修した「The Lion King : The Gift」というアルバムが出ています。
これがとんでもなく素晴らしいんです。

映画の中のセリフもフィーチャーされた作りになっていて、こちらがサントラ盤と言っても過言ではありません。

でも、先の「Spirit」以外は新曲ばかりのオリジナルアルバムで、そこには旦那のJAY-Zを始め、ケンドリック・ラマーやチャイルディッシュ・ガンビーノ、ファレル・ウィリアムスも参加しており、とにかく豪華!
もし、興味があったら、ぜひ、聴いてみてください!超おすすめです( •̀ω•́ )و✧




映画はエモさが少し足りませんでしたが、サントラ盤、インスピレーション盤は、どちらもエモいですよ(ˆωˆ )フフフ…