あーさん

ライオン・キングのあーさんのレビュー・感想・評価

ライオン・キング(2019年製作の映画)
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ミュージカル映画強化月間 第2弾 Vol.6


実写ならぬフルCG版ということで、万が一ハマれなかった時のために少々ハードルを下げての鑑賞。


うん、やっぱり元の骨格がしっかりしている作品なので、きちんと楽しめた ♪

アニメーション版の方に書いたことと重複するので詳しくは書かないけれど、一つ一つの音楽がまた素晴らしい。。

後は、主人公シンバの成長する様がしっかり描かれていて、自分自身や子ども達と重なって心に深く響いた。
過去の辛い出来事によって、そこに蓋をしてしまったシンバ。
♪"ハクナ・マタタ"は、くよくよするな、何とかなるさ!と傷ついたシンバを癒し、受け入れ、育ててくれたそれはそれは素敵な言葉。個人的にはプンバァが♪ ハクナ・マタタの境地に至るまでのエピソードが笑えて、でも切なくて大好き!なのだけど、、
シンバには戻るべき場所があるんだ、という事実。
そこから目を背け続けることが、果たして本当に良いことなのか?
そんなある日、亡き父ムファサが生前話してくれた"歴代の王が空から見守っている"という話を思い出させてくれたのは、ヒヒのラフィキだった。
ムファサが亡くなり、代わりに弟のスカーがハイエナ達と治めるプライドランドの酷い現状を憂い、外に助けを求めるシンバの幼なじみのナラ。
そんなあるべき姿の"王"を求める皆の思いが、シンバの心をゆっくりと解し、前を向かせるのだった。

育ての親でもある愉快な仲間、イボイノシシのプンバァとミーアキャットのティモンがシンバの気持ちの変化を理解し、一緒にプライドランドへ着いて行く展開は、その後の激しい闘いの合間に、オアシスのような笑いをもたらしてくれる。
シリアスなだけでなく、とても和む〜♪イイね!
必要不可欠なコメディアン要員。
最強のコンビが、もうここは絶対外せない!という笑い所を押さえてくれていてGood job!
そして、ラフィキ爺さんの無双も最高!

ラストの新しい命の誕生で、やっぱりこみ上げてくる感動を抑えられなくなったのは、今作が素晴らしいテーマ"Circle of Life"とそれに見合う素晴らしい音楽を持ち合わせているからだろうな。

劇場で大きなスクリーンで観れて、良かったと思う。




ただ、、ちょっと残念だった点。
(散々感動して言うのも何だけど…)


フルCGの意味はあったのかな⁉︎
最近、ディズニーはアニメーションを焼き直して実写版を作るのが流行りみたいになっていて、正直"アラジン"ほど新鮮な魅力はなかったかなぁ。。
歌も上手い人に歌わせておけば、、な感じが否めなくて。

キウェテルも攻めてたけど、個人的にスカーのセクシーさに関してはアニメーションには敵わなかったかと。
後ビジュアルも、皆さん仰っているけれど
同じ動物のキャラクターの区別がつきにくい。
リアル過ぎて表情がわかりづらいのも致命的だった。ハイエナのエドなんて、あの愛嬌たっぷりのMADな雰囲気が全く感じられず。。
改めてアニメーションの表現力のすばらしさに気づく…という結果になったような気がする。
何でもかんでも実写にすれば良いんじゃないというのが正直な所だけれど、大きな失敗もないだろうから無難な戦略なんだろうな。(別物として楽しむ、それをきっかけにオリジナルに親しむ人が増えるのは良いことかも♪)

話は全くそれるが、今期のNHK朝ドラの"なつぞら"でヒロインなつはアニメーターの仕事をしている。
その中で"ありえないことのように見せて本当を描く、それがアニメーションじゃないのか?…"というような後になつの夫になる一久さんのセリフがあって、とても心に残っているのだが、アニメーションのメリットをデメリットと引き換えにしてまでCG化する必要はあったのかな?とすこーし思ってしまった。



でもまぁ何だかんだと書いたけれど、とても楽しめたのは事実 ♪
(オリジナルの下敷きがあったから?)


今作を観て良いな ♪と思った方には、アニメーション版も強くオススメします!




字幕版2Dで鑑賞。
あーさん

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