本作には「コロニー落とし」という仮想核の存在が如何に非人道的な行為であるかを再認識させる。落とされた地球は勿論、中に人がいるコロニーを落とそうとする思考の恐ろしさにただただ震える。そこにしっかりと避難の声があり、人に絶望した誰かがいることも描かれているのも好感だった。
人は何故闘うのか、何がこの闘いを引き起こしたのか。どうして人類はここまで来てしまったのか。全てのガンダムが描く憎しみの源泉、闘いの連鎖を"シャア"という最初の犠牲者、いや復讐者を軸に描いているのだ。
ここまで来ればただのファンムービーではない。
