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ボヘミアン・ラプソディのnere795のレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
3.2
クイーンという一世を風靡したバンドについて、その熱狂を同時代的に享有ないし共有できた世代に属するかどうかで評価は分かれるのかもしれない

つまり、まさに、今となっては、いい意味でもそうでない意味でも、伝説化したクイーンについて、その有名らしいライブシーンについて、あのフレディ・マーキュリーに限りなくそっくりに演じている俳優によって、その舞台裏を含めてまざまざと蘇らせた…という感動を体験できることは、オリジナルについての原体験がないとムリだということだ

なので、自分としては、音楽としてはよく知っている、クイーンの存在について、ああそういう背景があったのね、というかなり醒めた反応でしかなかったし、音楽のすばらしさそれ自体は否定できないから、それを映像ととして楽しむ、つまりミュージックビデオとしての部分がかなりを占めて、物語性を伴う映画作品としての評価は、さほどのものとはならないと言わざるを得ない

もちろん、かくも有名なバンドが、世界的な存在になりあがっていく、その物語に興味がない訳でもないが、既存の権威常識との軋轢等、乱暴に言えば、ありがちなエピの羅列であって、特にクイーンの実像に迫るとかの迫力とまでは言えないように思う

非常に厳しい言い方をすれば、そっくりさんバンドの本格的な奴を実録とないまぜにして映像化する、その技術的なすごさに尽きるともいえ、逆にそこにこそこの映画の価値があるのだ、とすらいいうる

とにかく音楽は素晴らしいので、それを映画館で大迫力で見る、その価値も捨てがたいものがあろう
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