ムビ太郎

ボヘミアン・ラプソディのムビ太郎のレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
4.8
生まれてきた意味は富でも名声でもない。
ただ、最高のパフォーマーであること。

タクシーから語った、メアリーの言葉が全てだったね。お金も手に入れ、世界的な人気も手に入れたフレディにとって大切なのは、本当に心から大切にしてくれる家族と友人だった。

ずっとフレディと衝突していたけれど、心配そうに新聞を読んで動向を追っていた父親。優しく見守る母親。フレディはソロ活動の経験を通じて、ブライアンメイ、ロジャー、ディーコンのメンバー3人とは、音楽について全員が本気で考えて、衝突し続けるからこそ、最高の曲が生まれ、大切な存在だということに気づけた。そして1番近い存在であるからこそ、衝突し続けたメアリー。
喧嘩、衝突、苦痛。人間関係におけるこれらは、実は1番建設的で大切な事なのかもしれない。
「喧嘩するほど仲が良い」みたいに。

最後の50分くらい、最後にメアリーが訪ねてきたあたりから涙が止まらなかった。
アルバムも売れて、ツアーもたくさん経験して何もかもを手に入れたフレディは目指すものを求めていたけれど、その「目指すもの」こそ、「自分が生まれてきた意味」であり、仲間を大切にするという「原点回帰」だったんだろうなぁ。
だから最後3人とジムビーチに対して、エイズを打ち明けるシーンはボロ泣きしたね。
観客にとって最高のパフォーマーでありたいという宣言。ロジャーの「君は伝説だよ」発言に対して、「俺たち全員だ」っていう返事をしたこと。
涙が止まらない止まらない。

最初にボヘミアンラプソディを歌ったのも最高だなあ。本当に全員でクイーンとして、1番心を込めて作った曲だったんだろうなあ。熱い。
6分の長さが受け入れられなくても、世間の評価が悪くても、最初に歌うんだもんなあ。泣ける。

すごく勇気をもらえる。クイーンしばらく聴く。
ムビ太郎

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