このレビューはネタバレを含みます
娘に銃口を向ける父親と心配性で車椅子の母親。家族の中に問題があることがわかる冒頭で始まる。
最終的に、主人公・テルマには全身全霊を込めて何かを願ったら、叶ってしまう”力”があって、弟を殺した過去から家庭崩壊していたとわかる。
結局、もし自分の願いが自制を超えて暴走して叶ってしまう世界線だったら、というホラーだった。
誰かを抑圧したり自由を奪えば悪い結果を招くということを啓蒙した作品でもあり、それはキリスト教批判にも繋がっている。
ちなみに、主人公をクィアとしたことには、自分がLGBTQだと打ち明けられないストレスから心因性発作を発症する患者が一定数いるのを知ったからだそう。
主演であるエイリ・ハーボーの演技も素晴らしかったし、諸問題に一石を投じているのは伝わったのだが、どこかハマらなかった。