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ニュー・ミュータントのkuuのレビュー・感想・評価

ニュー・ミュータント(2020年製作の映画)
3.5
『ニュー・ミュータント』
原題 The New Mutants.
製作年 2020年。上映時間 94分。

マーベルコミック原作の人気シリーズ『X-MEN』のスピンオフ作品。
まだ自らの特殊能力をうまく扱うことができない若きミュータントたちが、苦悩や葛藤を抱えがらも過酷な運命に立ち向かっていく姿を描く。
主人公ダニ(ダニエル)を新星ブルー・ハントが演じたほか、勝ち気な性格のイリアナ役にNetflixドラマ『クイーンズ・ギャンビット』で注目されるアニヤ・テイラー=ジョイ(ミュータントスペックや容姿は今作品においては推しかな)、
ダニの良き理解者でもあるレイン役に『ゲーム・オブ・スローンズ』のメイジー・ウィリアムズなど注目の若手俳優がそろう。
監督はジョシュ・ブーン。

ネイティブアメリカンのことわざに、
すべての人の中には2頭の熊がいる。
魂をめぐって永遠に戦い続けている。
1頭の熊は、思いやり、愛、信頼といった善なるもの。
もう一方は、恐怖、恥、自己破壊など、あらゆる悪の象徴である。

未熟さゆえに特殊能力を制御できず、つらい過去を背負った5人の若者。
極秘施設で訓練を受ける彼らの前に突如謎のモンスターが出現する。
恐怖で錯乱する中、さらなる危機が訪れる。自身の未知数の能力に戸惑いながらも運命を切り開いていこうとする。。。

今作品は、X-MENやスピンオフ作品の中でもダークな作品でした。
チョイとホラーの領域に踏み込んでいるのも感じたかな。
故に興味をそそられた。
レイエス博士(アリス・ブラガ、ドラマ『クイーン・オブ・ザ・サウス 〜女王への階段〜』ハマったなぁ)が取り仕切る研究所に5人の若者が監禁(博士は監禁ではないとほざくが)されている。
彼らは全員ミュータントの力を持っているんやけど、中にはまだ発現していない者もいる。
表向きは、レイエスが彼らの力を識別し、コントロールする手助けをすることに。
10代のミュータントたちは、その後、エグゼビア教授の英才教育学校に進むと信じている。
しかし、レイエスと彼女の上司が彼らに別の計画を立てていることはすぐに明らかになった。
彼らはカメラのないゾーンにいるつもりでも常に監視下におかれ、施設はフォースフィールドに囲まれているのであ~る。
今作品では10代のキャラたちは印象的でした。
ダニ・ムーンスター(ブルー・ハント)は竜巻によって居住地が破壊された後にやってきた。
彼らは皆、悲劇を乗り越えてきたという事実によって結束していく。
ニューミュータントたちが悪夢にうなされ、それが現実の世界に影響を及ぼしたとき、事態は暗転する。
仮面をかぶったモンスター(声:マリリン・マンソン)は、仮面を脱ぐと目がなく、ニヤリと笑ってイリアナを苦しめ、ラーネは狂った司祭に襲われ、烙印を押される。
ゾンビの様な動きとホラーの悪夢にでてくる容姿はかなり印象的。
また、施設には独房があり、かつては精神病院だったと思われる施設も、重苦しい一面を感じざるえない映画でした。
開放的な野原もあるが、その自由は力場によって制限される。学校ではなく、刑務所なのだ。10代の若者たちの葛藤は、ラーネとダニの恋愛関係の発展によっていくらか緩和されますが、ミュータントが生き残るために戦う、まさに恐怖のシーンもあります。
今作品は公開が大幅に遅れ、再撮影や新規カットが繰り返されましたそうですが、個人的にはこのバージョンがうまく機能しているんじゃないかな。
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